店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
NHKの『SONGS』という番組がございます。以前は土曜日の夜という至極リッチな気分にさせる時間帯の番組でございましたが、最近は、木曜日の午後10時50分という、何とも中途半端な時間帯。時間帯が変わっただけで、その番組の内容まで違って見えてくるのも不思議なものでございます。
さて、この番組の本日の出演が「高橋真梨子」さん。名曲「For you . . .」は、大変ウルウルしながら聴かせていただきました。「襟裳岬」、ちょっとワタクシが想像していたのと違うかなぁとは思いましたが、真梨子風の襟裳岬、それはそれで良かったのでございます。
この「For you . . .」という曲が大好きという人が、ワタクシの先輩でいらっしゃいます。「山田薫」さんというニューハーフの方で、かつて女子大小路(名古屋の飲食店街のひとつです)に有った「つけもの」というショーパブでワタクシが働いていた時の、大先輩でございます。ショータイムでは、よくこの歌を歌っておられました。歌も良し、踊りも良し、スタイル抜群! 前田美波里を彷彿とさせるようなニューハーフ界の逸材で、何をやってもチンチクリンでバシッと決まらないワタクシは、大尊敬しておりました。
その後、ワタクシは東京へ。山田薫さんは「つけもの」のママに昇格するや、すぐ独立して「ガラシャ」というショーパブを始め、ガラシャのママとして名古屋のニューハーフ界の「顔」となるのでございます。しかし、そのガラシャも安定期に入り安泰かなと思われた頃、脳梗塞で倒れるという不運があり、復帰後も体調があまりよくなかったようで、現在では飲食業からは退いているそうでございます。
で、ここからが本題。ワタクシ、東京で風俗店に入った時、「名前を決めてくれ」と言われたのでございます。水商売で使っていた名前をそのまま使うのも「どうかなぁ」と思いまして、いろいろ名前を思い巡らすわけでございます。下の「薫」という名前は即決。ワタクシが尊敬している人の名前。さすがに名古屋でこの名前を使うのは勇気がいるというか、不可能。しかし、遠く離れた、(名古屋から見れば)極東の東夷(あずまえびす)の国ならば大丈夫(笑)。ということで、「薫」という名前は、すぐに決まったのでございます。
問題は、上の名前、つまり名字。覚えやすくて、ワタクシの特徴をよく表していて、それでいてインパクトのある名字。いくつも考えてはボツにするということの、くり返し。そのうち、面倒くさくなってヤケクソになるわけでございます。「そうだ、宝塚の人などは、出身地を名前にするじゃん」と思いつき、ちょっと冗談で「名古屋薫」という名前を店長に提案。即決でございます。店長さんの決意は固く、修正や取り消し不可。ワタクシの「名古屋薫」時代の幕開けでございます。