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薫さんのひとりごと

店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです

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2016-06-24 【最大多数の最大幸福とは言いますが...】

今日は、世界中が「離脱」の話題で持ちきり。いくら多数決とは言え、あの僅差で決めてしまっていいものでしょうかねぇ? というか、いっそのこと離脱派と残留派と別れて別の国になってしまえばいいじゃないかと思いましたら、「スコットランド」「北アイルランド」は残留派多数、「イングランド」「ウェールズ」は離脱派多数と、かなりきっちりと別れている。

スコットランド、北アイルランドが独立してしまえば一件落着とも思えますが、そう簡単ではないですよね。このスコットランド、北アイルランドには残留派が多いとは言え、その投票区のほとんどが僅差の戦い。これは、イングランド、ウェールズにも言えること。つまり、どう転んでも、「すべての地区で、半数が不満」という面倒くさい事態になっているわけでございます。

スコットランド、北アイルランドの離脱派はイングランド、ウェールズに引っ越す。イングランド、ウェールズの残留派はスコットランド、北アイルランドに引っ越す。こうやって民族大移動をすれば、それぞれ考えを同じくする人達で丸く収まる、なんてことも出来そうですが、実際には無理ですよね。EUのために、文化や生活習慣まで変えて、生まれながらの土地を離れるとか、本末転倒なのでございます。

これと、似たような問題が、実は日本にもございます。沖縄の基地問題も、似ていると思うのですけどねぇ。基地に反対する人も多いが、それがあるために生活が成立しているという人も多い。街中のど真ん中に基地があるというのも問題。

本土の部外者のシロウト考えですけど、沖縄を「基地地区」と「観光・住居地区」分けちゃえばいいじゃないかという乱暴なことも考えたことがございます。これはね、「ハワイ」が人工ビーチなどを作って、基地と共存しながら観光名所として発展してきたことなんかと比較しちゃうわけでございますよね。

これも、「先祖代々の土地がウンタラカンタラ」となるわけで、今さら再配置とか出来ない状態。ですので、この問題は何十年もかけて少しずつ調整しなければならない問題なのに、「任期中に県外移転」とか無責任なことを言っちゃうダレカサンもいたりして、こじれまくっているわけでございます。

もうひとつ、これはちょっと工夫すれば解決できそうな同様の問題がございます。東北大震災後の都市計画でございます。高台に移るか低地にそのまま住むか? 堤防を作るか作らないか? この様な選択を迫られて、各地域が二分しているなんてことも少なくございません。

これは、比較的狭いコミュニティーの問題ですから、高台に住みたい人は移る、低地でいい人はそこへ住むということで、それぞれ好きに選択させてしまえばいいような気がいたします。それを、都市計画としてどちらかに決めてしまおうとすれば、やはり「どちらに転んでも半数が不満」という状態になってしまうわけでございますよね。

堤防は難しいですよね。好きにするというわけに行きませんからね。これは堤防を作る街と作らない街をつくり、「堤防派」と「非堤防派」がそれぞれに引っ越す、とか考えていたら、あ〜イギリスのEU問題と同じじゃないかと思えてきた。堤防とか、作ってみないと分からないという部分もございます。作ってみたら「こんなはずじゃ無かった」なんてことも有るようでございます。

まあ、何にせよ、多数決というのは、こういう危険をはらんでいるわけでございます。特に、僅差で決まる場合は、どちらに転んでも半数が不満ということになり、けっして問題解決になっていない。しかし、どこかで線を引かなければ、前に進んでいけない。そして、多数決ってのは往々にして「僅差で決まる」ってのが、面倒なところでございます。

さらに、多数決ってのは、時として「衆愚政治」に走ることもございますからね。国民ってのは、目先の事しか考えません。政府というのは、長期展望を踏まえて決断を下します。国民審査という制度も、良し悪しだと思いますよ。

イギリスも、「あぁ、やっぱダメじゃん」って思ったらまたEUに戻ればいいんじゃないの? とか思いましたが、そんな無責任なことを言っていると、ダレカサンと同じになっちゃいますね。では、こんなところで失礼いたしましょうか。では、では。


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