店主、名古屋薫が、お店に関係あることや、お店に関係ないこととか、
いろいろ書いたりするかもです
またテレビ番組のお話になっちゃいますが、朝ドラ『スカーレット』の演出が、ちょいと残念なことになっております。ワタクシ、なまじっか舞台経験がございますと、どうしても脚本家・演出家の目線でドラマを見てしまう事が多い。まぁ、褒める所は褒めますので、どうぞご安心を。
主人公、多額の借金までして、薪で焚く「穴熊」という手法に挑戦し、やっと成功をしたというのが、つい先日のお話。でね、日本中が「あれ?」と思ったのは、その成功のシーンの直後に、話が何年も飛んでしまい、ガキンチョだった息子は高校生になってる。これですよ。
いや、史実に基づいてますから、成功するのは分かってる。でもね、その成功を起点に、周りの人の態度、世の中の扱い、別居中の旦那との関係、生活水準、そういったものが180度変わる訳ですよ。そこで主人公が救われる事で、視聴者はカタルシスを感じる。ドラマの感動がそこに有る訳でございます。
穴熊手法成功直後の成り行きは、よく言う「説明ゼリフ」で処理されております。回想シーンもございません。もし、もし、脚本家が最初からこの部分を説明ゼリフで処理していたのなら、こんなつまらない本はございませんよ。それにOKを出したNHKも信じられない。ここは、何か大きな変更があったのでは無いでしょうか? と勘ぐるわけでございます。
ゲスの勘ぐり、その1。沢尻エリカの件がございましたでしょ。あれで、大河ドラマのチームは大騒ぎになったわけでございます。もしかしたら、朝ドラチームからも援軍が出たという可能性も。手薄になった朝ドラチーム、登場人物が大勢関わる手間ひまかかるシーンは省略して、泣く泣く説明ゼリフで処理をすることに!
ゲスの勘ぐり、その2。主人公の息子さんを演じている役者が、これまた実に良い演技をする訳でございます。子役も非常に上手。高校生役の「伊藤健太郎」という方も、大変お上手。一方、陶芸のシーンというのは、色々な面で地味。「人気のないシーンは渇愛して、親子の感動的な闘病ドラマのエピソードを盛ろう」、そんな変更が、かなり前の段階であったのかも?
まぁとにかく、脚本家がすんなりと書き上げた本が、すんなりと演出された、という感じではないのですよね。どこか、「泣く泣く曲げた」という感じの流れになってる。チョイト違和感は感じましたが、まぁ、息子役の演技が素晴らしいので、この後の展開に期待いたしましょう。